ちょっとカットと大事な話
まだまだなのですがカットのお話です
同じお客様です
どっちがいいですか?
後ろ姿だし、デザインも違うのでなんとも言えないかもしれませんが 笑
いや、別にカット自慢したいわけではないのですが
「上の方がなんかいい感じ」
ではないでしょうか?
好みもありますが、多分上の方がいい感じです
あ、下の方が好きな方は、おそらくショートのシルエットが好きなのだと思います
上の方がいい感じだと思われるには理由があります
それは
質感、です
狙った質感をコントロールすることって実はとても難しく
私自身も今までは「感覚」に頼っていたところでもあります
感覚も大事ですが、その感覚に「根拠」を持たせることって
大事ですよね
根拠があれば、コンスタントに再現できますからね
でも
本当に大事なのはそんなテクニックとか根拠ではなく
このスタイルに仕上がるまでのストーリーなのです
ちなみにお客様は「剛毛」「多毛」「ハチ張り」でおまけに髪が立って生えています
オーダーは
「タイトに」
です
プロの目からすればはっきり言って
めちゃくちゃです 笑
「ハチ貼ってるからタイトにすると頭でかくなるよ?」
とか
「立って生えてるから絶対膨らむよ?」
とか
言っちゃおしまいです 笑
そんなことは聞きたくないのです
お客様が求める「タイト」がどこにあるのか?
それを探すのが楽しいのです
よくよく聞いたら
前回のカットで、
「ボリュームが上に行ってしまってシルエットが丸くなったのがしっくりこなかった」
という結論でした
でもお客様は素人です
自分のデザインがどう変わっているかなんて説明できないので
「なんか丸くなった」
「もっとシュッとしたい」
とか、そんな事しか言えないわけです 笑
バカにしてるわけではなく、そういうものなので
しっかり意図を理解する努力が必要ですよね?って話なのです
そこで
「この骨格じゃ無理です」
とか
「この生え方だと難しいですね」
とか、そんな事をお客様は言われ続けているのです
言われ続けているから知ってるんです
だからそんな事いう必要ないんですよね
(なんか言っちゃう時もありますが、ずっと来てる人に冗談で、です 笑)
写真に戻ると
上の写真はそうやって「タイト」を求められた上で
骨格に合うバランスにして、軽さの質感まで出した
つまり
お客様と自分の共同作業で生まれた大切なデザインなのです
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